『キンダーブック』は昭和2(1927)年、フレーベル館より発売された日本で初めての保育絵本です。基本的に保育園などに届けられ、そこで子供たちが読むという方法で発行が始まりました。
フレーベル館のサイトに簡単な歴史が掲載されています。
現在でもこの購読方法が主ですが、現在では直接フレーベル館の定期購読を申し込んで自宅で読むという方法もあります。一般の書店では扱っていません。ですので、ご存じない方もいらっしゃると思います。
先日この『キンダーブック』の昭和29年~31年までのものをまとめてお売りいただきました。書名の頭に「観察絵本」とあるように、毎号その季節の自然の出来事や、くらしの行事、生き物や植物などに焦点を当てて構成されています。
今回は梅雨時なので、昭和30年の6月発行の第十集第三編を見てみましょう。
表紙の絵は大正~昭和に作品を残した洋画家吉澤廉三郎の作です。吉澤廉三郎は初期のキンダーブックから挿絵を描いています。
こちらは与田凖一の詩「あめのちびちゃんたち」、挿絵は武井武雄です。与田凖一は巽聖歌などと『赤い鳥』で活躍した詩人です。
『赤い鳥』の復刻版の記事を以前掲載しました。

こちらの影絵は藤城清治の作品です。藤城清治は、人形劇や影絵の制作、映画会社の宣伝パンフレットの制作、『暮しの手帖』での影絵の連載などをしていましたが、人形劇の木馬座を設立しテレビの「木馬座アワー」で人気キャラクター・ケロヨンをヒットさせた事で有名な才能あふれる人です。以前の記事でケロヨンを紹介した記事があります。

他の号も見てみると、この時代の一流の洋画家が挿絵を描き、詩人が詩を提供しています。幼児期に読む本がしっかりと作られている事を感じます。そしてこの精神が今現在まで、続けられているという事に関心しました。
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