ミッチ・ミラー合唱団のクリスマス・アルバム”Holiday Sing Along with Mitch”

先日買取させていただいたレコードの中にミッチ・ミラー合唱団の”Holiday Sing Along with Mitch”というLPレコードがありました。ミッチ・ミラーがサンタの帽子をかぶったクリスマス・レコードです。

ミッチ・ミラーはアメリカで1930年代にはクラシックのオーボエ奏者として、1940年代にはレコード会社のプロデューサーなどとして活動をしていた人です。1950年代にはパティー・ペイジの「テネシー・ワルツ」や、ローズマリー・クルーニー「カモナ・マイ・ハウス」のプロデュースで活躍します。

1950年代の中頃からミッチ・ミラーは合唱団を率いて大ヒット曲をたくさん出すようになります。「テキサスの黄色いバラ」「クワイ川マーチ」などがヒットし次々とレコードをだします。

レコードの裏にディスコグラフィーが乗っています。

“Sing Along with Mitch”
“More Sing Along with Mitch”
“Still More! Sing Along with Mitch”
“Folksongs Sing Along with Mitch”
“Party Sing Along with Mitch”
“Fireside Sing Along with Mitch”
“Saturday Night Sing Along with Mitch”
“Sentimental Sing Along with Mitch”
“Memories Sing Along with Mitch”
“Happy Times Sing Along with Mitch”
“TV Sing Along with Mitch”
“Your Request Sing Along with Mitch”

1955年～2017年の間でトップ1ヒットを含むアルバムのランキングにはそうそうたるロックミュージシャンに交じってこのミッチ・ミラー合唱団がアルバム数14枚でランキングに入っています。

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1960年代に入るとこのレコードの大ヒットをうけて”Sing Along with Mitch”という番組がアメリカではじまります。日本でも1963年にNHKで「ミッチと歌おう！」というタイトルで放送されていました。当時の映像がいくつかYouTubeにありますが、力強くはつらつとした歌い方はテレビを見ながら歌うのに最適だったのだろうと思います。ここで歌っている人たちは男性ばかりでコーラスも難しいものではなく気軽に一緒に歌えるようにできているようです。アメリカが力強く繁栄を謳歌していた時代、そして日本も高度成長期に向かう時、あこがれの国アメリカをこの番組で見ていたのかもしれません。